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撮影年月日 |
2005/05/03 |
撮影場所 |
高尾山 |
学名 |
独りでお留守番 |
科目・属 |
Gentianaceae gentiana zollingeri |
季節 |
春 |
生育地 |
山地の林内 |
分布 |
北、本、四、九 |
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センリョウ科センリョウ属
城山頂上から小仏峠へ向かう途中の林下に見つけた。
ヒンヤリ薄暗い杉などの林下のそこにひとかたまり、あそこにひとかたまりとファミリーで寄り添うように咲いていた。
小学生のころはよく見かけた。といってもさすがに登校途中の道ばたに、というわけにはいかなかった。
京都大文字山の「大」の字の裏側の中腹あたりに住んでいたから、さらに少し登れば鬱蒼とした杉山や落葉樹で覆われた山々が如意ヶ岳へと連なっていた。
友だちがいないというわけではなかったが、なぜか、よく独りで山を歩いた。
植物図鑑で「ヒトリシズカ」の名を知ってはいた。「静御前」という人がどんな人かは知らなかったが咲き姿と「ひとり・静か」はいかにもぴったりで、覚えやすかった。
そんなことを思い起こしながら、うねうねと下る杉林の間の山道を歩いた。
家族を離れ、新たに家族を作り、育てた子どもらが巣立っていった。
考えてみれば、どんな時も人は原則的に「ひとり」を抱えているのかもしれない。
独りでも静かにいられるということは、案外満ち足りた時間なのかもしれない。
買い物に行ったりして止まっていると「早くしろっ!」いつも急かすとおちゃんだが、草花の写真を撮っているアタシを黙って止まって待っていたよ。「へー」とか思ったね。
とおちゃんにしてみれば「家でひとりでぶすっと待ってるよりマシ」だったのかなー。
なにせひとりで置いとくと機嫌が悪くなる向きだからねー。
少しは静かさんをみならって、ちゃんとお留守番しなさい、っつうの!
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