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Dolomiti2016−2


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撮影年月日 2016/08/04
撮影場所 イタリア・ドロミテ山塊・5Torri周辺 
学名 --- 
科目・属 --- 
季節 夏 
生育地 --- 
分布 --- 

シラタマ団子ちゃん

ヨーロッパを夏に何度か訪れるとよくお目にかかった。ツェルマット・スイスでは人家の庭先に何気に咲いていた。5、6年前にマッターホルン登頂を企てた時にはゴルグナードからヘルンリ小屋へ上がる途中の山道脇はお花畑で、ぷっくら提灯のような愛らしい姿をたくさん見かけた。
登山は見事に?!失敗で、翌年リベンジに出かけたが、1日、2日の差でほぼ前年と同時期に出かけたにもかかわらず参道にはうっすら雪がついていて、お花畑は影も形もなかった。
シャモニー(仏)ならロープウェイで少し上がったあたりで見かけた記憶がある。

今夏は8月2日〜16日ドロミテ・イタリア〜シャモニー・フランスのクライミングツアーに参加して前半コルチナ・イタリアを拠点にドロミテ山塊にある5Torri(チンクトレ:5つの塔もしくは岩峰)やCima Piccolaでのクライミングを楽しんだ。
4日はチンクトレでクライミング。ロープウェイの最終駅からチンクトレの基部に至る斜面でたくさん見かけた。

今回、コルチナで入手した草花のご当地図鑑「Gli incantevoli fiori delle Dolomite:ドロミーティの魅力的な高山植物」には「シラタマソウ」、学名をSilene vulgaris Garekeとしている。
ツェルマットでもコルチナでも和訳の図鑑を見つけた。日本人は国際的に草花好きで通っているのかね〜

「ん?どっかで見たぞ!」
ナデシコ科マンテマ属!学名から推して…

そうなんである。北岳山荘周辺で見られることでよく知られている「タカネマンテマ」とよく似ている。萼筒の縞模様が「タカネ」の方が明瞭で色目は薄緑に濃いめの緑のライン。花弁は萼筒から少しだけしか出ていない。
反して「シラタマ」は見てのとおり薄ピンクにやや濃いピンクの縞というより網目柄。花弁はナデシコ科の花の装いである。

「シラタマソウ」のシラタマは白くてまあるいシラタマ団子を想起させ、ぷっくりした萼筒の形とイメージが妙にシンクロするが、学名のSileneには謂れがある。シレーネ(サイレーン)の伝説だ。
シレーネはギリシャ神話に登場する海の精・怪物で、上半身が女性で下半身が鳥の姿をしているとされる。海の神ポルキュスの娘とされ、海の孤島に住み、近くを通りかかる船乗りを美しい歌声で魅了し、船を難破させてしまう…
どうもそのシレーネの鳥の腹がぷっくりなんだとか?!

ええーッ!そーなのー?!
シラタマ団子の方がしっくりくるけどな〜


*ヨーロッパは日本とは植物生息気候区分帯を異にしているため、当地で入手し得た数少ない資料では同定が難しい。さらに、イタリア、フランスおよびその他の諸国によって名称も異なるため同定は知り得る限りは学名を付記し、イタリア・ドロミテ山塊で見つけたものはDolomiti2016−1から、フランスシャモニーで撮ったものはChamonix−1からの通し番号とする。



記:2016-08-29