画像をクリックするとズームできます
撮影年月日 |
2016/07/18 |
撮影場所 |
燕山荘・長野県安曇野市から大天井ヒュッテ・長野県大町市への登山道 |
学名 |
Fumariaceae Dicentra peregrine |
科目・属 |
ケマンソウ科コマクサ属 |
季節 |
夏 |
生育地 |
高山の砂礫地 |
分布 |
北海道(大雪山系、幌尻岳、雌阿寒岳、知床山地、)、本州(岩手山、秋田駒ケ岳、蔵王山、燧ガ岳、草津白根山、北アルプス、御嶽山、八ヶ |
|
こう見えて有毒です!!
2016年7月17日、18日、通称表銀座と呼ばれている稜線をピストンで歩いた。
17日、燕山荘を過ぎ稜線に出たあたりの進行方向右、谷川斜面に最初に見かけ、同じ右手に砂礫斜面が現れるたびにコマクサの存在は認めたが、何しろ17日往路は大そうな雨で、しかも稜線上は風も強く、撮りたい気持ちはなくはなかったが、1歩でも先に行きたいが優に勝った。
翌18日は晴天。牛首展望台で美しい朝焼けを堪能し、ヒュッテからの登り返しをやっつけて、大天荘への分岐で一休みした。目の前に鈴なりに花をつけた見事な咲姿のコマクサを見つけた。足を踏み入れたら自分の重みで崩れ出し、いったん礫滑りが始まれば、どこまで落ちていくか分からない、粗い岩礫の斜面に点々と咲いていた。
大概の山斜面には数種の植物が混在して住み分けているが、コマクサが棲家と選んだ瓦礫斜面には他の草は1本たりとも生えていない。ただコマクサだけが点々と紅の足跡を点けている。どの植物も、一旦崩れ出せば完膚なきまでに根こそぎ持って行かれる瓦礫斜面に生息するのは、あまりにもリスキーと察知して避けてしまうのだろう。
可愛い咲き姿の土上とは裏腹に、土中では想像を絶する生き抜くための工夫と努力がなされているに違いない。中には1mを越えて深く根を張るものもあるとか。それでこそ、風が吹こうが、礫滑りで千切れなくなろうが、季節が廻れば決まって芽吹いて花をつけ種子を結べるのだ。
全草、有毒で、嘔吐・体温の低下・呼吸麻痺・心臓麻痺などの中毒症状がみられるという…
花期は7月〜8月
前出は2008年7月
http://asobist.samplej.net/plant/entry.php?eid=297
|