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撮影年月日 |
2005/05/26 |
撮影場所 |
横浜市青葉区 |
学名 |
Campanulacea specularia perfoliata |
科目・属 |
キキョウ科キキョウソウ属 |
季節 |
春 |
生育地 |
日当たりのよい乾いたところ |
分布 |
北アメリカ原産 |
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思いかないし…の花
ちょっと見、間延びしたオオイヌフグリ。ヒョーッと伸びた細い茎の割に、直径2センチほどの目を引く濃い紫の花はよく見れば確かにキキョウの花姿をしている。
仕事の行きがけ、家からバス停への途中で、道ばたにカバンをほったらかして夢中で撮った。
前日の夕方、いつものように「いっけない!お使い行かなくっちゃ」と慌てて出かけたら、いつも行くスーパーのすぐ脇の道の植え込みに咲いているのを見つけた。
そこに可愛い花が咲くことは数年前から気には止めていた。
ある年は撮影に失敗し、幾春かは日中はすっかり忘れていて、お使いにすっ飛んで行く遅い夕方にならないと思い出さず、そうこうしているうちに花期を過ぎてしまった。
「今年こそは」と意気込んでバシャバシャやっていたら、いつもながら道行く人が皆不思議そうに眺めて通る。そしてアタシはいつもながら、まるで頓着しない。
ところが、そうして入れ込んで撮ったにも関わらず、バスに乗って電車に乗ってオフィスに着いたころには、撮ったことをスッカラカンと忘れていた。
仕事が遅くなって最終電車に揺られて、終バスに間に合わず、タクシーに乗り込んでふと思い出した。
「きれいに撮れてる」
メモリを開けて、夜中の2時に独りでニタニタしたというわけだ。思うほど作業がはかどらなかった一日のストレスも疲れも雲散霧消した。
もしかしたら、なんとかいいながら、仕事の行きがけに花を撮り、帰ってから花を眺める、そんな気持ちの小さなゆとりが自分の中に芽吹いていることが、「ギューッ」と嬉しかったのかもしれない。
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